雪でもハリケーンでもはがれない!超粘着力のポストイットが登場。“屋外現場コミュニケーション”の助っ人に

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明日、オフィスのどこにも見当たらなかったら誰しもが困るモノ。便利だからいろんなところに貼るが、知らないうちにデスクからノートから失踪し、後日カバンの中にグシャ、本の裏に発見するモノ。ポストイットのこと。そのポストイット、今回かなりの進化を遂げた。粘着力がべらぼうに強い「雨ニモ風ニモマケズなポストイット」になって登場。そしてこれ、ある職種の人たちにかなり重宝されているらしい。

ハリケーンの暴風に耐えた、ガンバるポストイット

「ポストイット・エクストリーム・ノーツ」という名の超強力ポストイット。開発者は、米大手メーカー、3M(スリーエム)で、“ポストイット”の生みの親でもある。彼らは、「Post It(ポストイット)」というブランド名を“付箋”を指す一般的な呼称にまで引き上げてしまった(本来、付箋は英語でスティッキーノート)。ちなみに、ずっと昔にセロハンテープも発明している。粘着力におけるプロフェッショナル集団・3Mが生み出した力作、なににどれくらいくっつくかが予想を超えていた。


Photo via @postit

 そのポストイットが使用できるのはコンクリートに木材、煉瓦、石材、ステンレス。気候もバラバラな全米各地での開発実験の結果、暑くて乾燥しているアリゾナでも、極寒の雪のアラスカ、そしてハリケーンの通過した暴風雨のフロリダでも、ポストイットは健気に耐えていたという。それも1ヶ月以上もだ。

建設、厨房、製造。現場労働者のコミュニケーションを円滑に

 エクストリームなポストイットは誕生の理由もすばらしい。それは「工事建設など屋外場労働者のコミュニケーションを円滑にしてあげるため」。手作業や機械作業で携帯でテキストや電話するのが困難な現場の従業員たちの伝達方法が強力ポストイットなのだ。

 調査会社ウェイクフィールドリサーチによると、非オフィスワーカーの51パーセントが現場での伝達に、紙切れやガムの包み紙、レシートなどを使用していたと回答。また3Mの独自リサーチによると、82パーセントの屋外労働者が「言語以外のコミュニケーションは現場では困難」と感じており、実際にテープや小包、そして自分の体にさえもメモを残していたという。そこでこの風にも負けない雨にも負けないポストイットだ。強風の屋外でも「この木材は屋根用。その木材はドア用」などの伝達が簡単にできる。


Photo via @postit

 それから、屋外でなくてもヘビーユーズされるのがレストランの厨房(自宅の厨房でもOK)。水浸しの流しまわりでもよし、高熱オーブンや高温エスプレッソマシーンの表面でもよし。最低温度は約マイナス17度から最高温度は約48度まで対応できるので、霜がつく冷蔵庫の食材パッケージに「消費期限は◯日まで」、まだ洗ってない皿の上に「要洗浄」、冷蔵庫に「食材配達、◯日◯時」「やることリスト」、テーブルに運ばれるのを待つ料理の下に「この注文はグルテンフリー」。厨房スタッフのコミュニケーションがこんなにも簡単になる。オフィスワーカーと違い、数分単位でメールやテキストを確認できない工事現場作業員やレストラン従業員の“口”になってくれるのだ。

 今月の発売とともに早速購入し、シャワーや流しなどの水回り、冷蔵庫などでも試している人も多い。使用した感想は、「紙の表面は、ちょっとワックスがかった感じ」「使いはじめの“べりっ”がいつもよりちょっと重い」「食器洗いから取り出しても皿に貼りついていたままだった」。人間のコミュニケーションを助けるぞ、と濡れても吹かれても耐えるポストイット、改めて見直してしまう。

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Eye-catch image by Kelly Sikkema
Photos via @postit
Text by Risa Akita
Content Direction & Edit: HEAPS Magazine

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