昨今、米国では缶ワインが発売(大人気)されたり40オンスの悪っぽいスクリューキャップボトルに詰めたピンクロゼで消費者の裾野を広げたりと、アルコール業界においては「え、いままでのイメージと違う」なアルコールとパッケージのムーブメントがおもしろい。
今回紹介するのもその一つ、英国発の「パウチ(アクエリアスとか入ってるアレ。ハンディパックともいう)・ウィスキー」。“ウィスキー=渋い”の固定概念を覆す、もう毎回言いたくないけどインスタジェニックのポップな見た目と、これまたブームなサブスクリプション(定期購入)サービスに乗って、現在その人気はじわじわと右肩上がりだ。
これ。
このサイズ。
粋な親父たちのみならずミレニアルズにも人気のウィスキー。が「何から飲むべき?」「ボトル高いし失敗したくない!」とは初心者あるある。そこで「とりあえず、毎月一杯ずつ飲んでみる?(玄人さんも毎月新しい一杯どう?)」と、飲みきりサイズ(50ml)のパウチに詰めたウィスキーの宅配を開始したのが、英国の「WHISKY-ME(ウィスキー・ミー)」。
ウェブサイトで年齢確認と登録を済ませ、月間購買(月7.95ポンド、約1,200円)か、年間購買(月7ポンド、約1,000円)を選んで支払いを済ませれば、次の第一火曜日には「毎月ウィスキー1杯」が郵便ポストに届く。
なんといっても最大の魅力は、従来の自分で頼むアルコール宅配サービスと違い、毎月“専門家によって厳選された品”が届くこと(商品説明書付き)。ロンドンのウィスキーバー「Black Rock(ブラック・ロック)」の試飲スペシャリストが、スコットランドの100以上の麦芽蒸留所でつくられた高品質な一杯をセレクト。粋な月額サービスだ…。
こちらは選ぶ手間が省け、かつ近所の酒屋では出会えない特別な一杯を低コストで堪能できる。「毎月違うセレクション」は初心者にはもちろん、玄人愛好家にもオススメ。決まった会員数に達するごとに既存の会員へギフトが付いてくるサービスによって紹介もうまーく促進されている。
バーでの飲み比べはお金がかさむしボトルの思い切り買いはお財布に痛すぎる。ウィスキーの世界へパウチ片手に気軽に足を踏み入れるサービスは、我々とウィスキーの距離をギュッと縮めてくれる。「ウィスキー・ミー」、昨今沸くウィスキーブームの新たな立役者になるかも?
※1ポンド149円で換算
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Photos via WHISKY-ME
Text by Yu Takamichi
Content Direction & Edit: HEAPS Magazine