「#019 知性漂うプログレ・パンク・ロック・バンド old monk 」週4のライブハウスから、現場のミュージック。(独断と偏見でインディーバンドを選びます)

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ニューヨーク在住17年、週に4度のライブハウスを欠かしたことはない。
行ったライブハウスの数はもはや200を越える…(と思う)。
そんな音楽ライター、サワイ・ヨウコが独断と偏見で選ぶ、いま聴いておきたい、知っておくべき現場のインディーバンド。

#019
知性漂うプログレ・パンク・ロック・バンド
「old monk」

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この連載に登場するバンドは、基本、著者と何かの関わりのあるバンドなのだが、Old Monk(オールド・モンク)ほど、出席率(著者の)が高いバンドはあまりいない。ブルックリンを拠点とする3ピースバンドには、共演で知り合った。

白が似合う爽やかなギタリストと、ロングヘアの豪快なドラマー、そして紅一点の日本人女性ベーシストというラインナップも珍しいが、音楽が色んな意味で、陰と陽要素がミックスされているのが魅力だろう。

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基本、懐かしのプログレ・ロック、パンク・スタイルなのだが、聞いているとハッとさせられることがしばしば。
強弱のつけ方が独特で、耳に残るギターリフや、耳を突き破るようなドラム、それらを支えるヘビーな低音が、ポップなキラー・エナジーを知的な狂気に変え、ショーの後でも耳の中で響いているのである。

ブルックリンのバンドは、カテゴライズされる事を嫌がるが、彼らは、自由に何処にでもフィットする。ポップ・ショーでもヘビーメタル・ショーでも、小さい会場でも大きな会場でもOK。今回のSunnyvale(サニーヴェイル)は、まだ半年の新しいイースト・ウィリアムバーグのDIY会場。バンド、DJ、ドラッグ・クイーン・ショー、カラオケなどを毎日のようにホストしている。カクテルが売りの音楽会場で、ビールはステラ、ファウンダーズIPA、バドワイザーのドラフトはじめ、缶や瓶も豊富。姿勢はいまは亡き、パリセイズ音の質と広さはベイビーズ・オール・ライトと同じくらいある。こんな風に、ブルックリンの音楽シーンを目の当たりに出来るのは、なんて贅沢なことなのだろう。

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***
old monk
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サワイ ヨウコ/Yoko Sawai
ニューヨーク在住歴17年の音楽ライター。音楽イベント企画、メディアコーディネイト、レコード・レーベル経営(コンタクト・レコーズ)。ブルックリン・ベースのロックバンド、ハード・ニップスでも活躍。hardnipsbrooklyn.com

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