ガールズの初潮から閉経までの期間は、平均で35~40年間(個人差あり)。それだけでもゾッとするのに、もっと厄介なのがPMS、「月経前症候群」のこと。肌荒れに、心身のだるさ、鬱っぽくなったり怒りっぽくなったり。そしてそして….止まらない食欲!!!が、無限に続く負のループ。その症状、もちろん個人差があってなんと200種類以上もあるらしい。
今回紹介したいのは、「そんな女性が少しでもハッピーになれるよう、生理前のイライラ期においしいおやつを届けます」と、生理に悩むガールズ専用のおやつデリバリーサービスだ。
米国保健福祉省内によれば、「4人に3人の女性がPMS症状を感じたことがある」と回答。日本でも約8割の女性が悩みを持っているという。「PMS症状の一つが食欲増進、甘い物など特に欲しくなる。でも、肌荒れや体重増加を気にしてほとんどの人が我慢しがちです。そこで、“罪悪感のないおやつ”ならいいんじゃない?」と考えたのが、ワシントン州オリンピアに住むデボンちゃん(28)。昨年10月に、毎月生理前の悩める女性におやつを届けるサービス「ムーン・サイクル・ベーカリー」を設立した。
言ってしまえばコレ「生理日管理とおやつのオーダーが両方できちゃう」無料アプリ。というのも、入力した個人データをもとに、次の生理開始日や排卵日を予測、それに合わせておやつが配送される仕組みだ。「使えば使うほど予測精度が高まるので、長期的に利用するのがオススメです」とのこと。
玄関に届くまでの流れはとってもシンプル。
1、アプリをダウンロード。最後に生理が来た日、普段の生理周期、生理期間はどれくらいか、などを入力し個人プロフィールを作成。
2、値段(15ドル~)、おやつの種類(現時点では3種類)、アレルギーはないか、などを選択。
3、データをもとに生理日、排卵日を予測しお届け(事前に確認メールが届く)。
※執筆時(2018年1月11日)はアプリはまだ正式ローンチ前により、ウェブサイトからのプレオーダーが必要。ローンチ次第(今年2月予定)、メールが届くとのこと。
ところでデボンちゃんのいう“罪悪感のないおやつ”とは?「おいしいのは大前提。でも、健康を犠牲にしちゃ本末転倒でしょ?」と、食の専門家たちとチームを組み、栄養価が高くホルモンバランスのとれたオリジナルレシピを作成。オーガニックなのはもちろん、グルテンフリーでデイリーフリー(使用材料はすべて明記)。さらにビーガン用オプションもアリ、あらゆる女性の「こんなの欲しい」を満たす。
抗酸化物質を含む抹茶をたっぷり使用。エネルギーを補い、血糖値を調節。不安とストレスを軽減してくれる「抹茶・ココナッツ・バイツ」。
ビタミンC、鉄分、カルシウム、マグネシウム、オメガ6を含む黒豆をたっぷり使用。副腎の働きをサポートをしてくれる「ラズベリー・黒豆・ブラウニー」。
マグネシウムを含むカカオをたっぷり使用。生理痛と筋肉の緩和、吐き気に効く「生姜と蜂蜜のチョコレート・カップ」。
「わたし、不順なんだよね」も大丈夫。
さて、気になるのが「生理不順な場合どうするの?」「予想外に早まったり遅れたりしたら?」。前述の通り、生理の予測日前にアプリから確認メールが届く。その際に、「配送日の選択」が可能なので「まだ来てないなあ…」の場合は配送を遅らせたり、他にも「1ヶ月スキップする」や「値段とおやつの種類の変更」、それから「登録解除」もいつでも可能だ。
おやつの発送は3月予定。まずは米国内でのサービスから開始し、近い将来には世界中に届けたいと意気込む。古代から「女性の身体は、月のサイクルが強く影響している」とはよく言ったもの。が、いまではすっかり月の光より、スクリーンのライトを浴びる方が多くなった我々。いやはやこのご時世、月のエネルギーの代わりに、いつでも側にあるスクリーンをスクロールして“ポチッ“のセルフケアで、自分を労るのも悪くないよね?
———–
Photos via Poppi Photography
Text by Yu Takamichi
Content Direction & Edit: HEAPS Magazine