編集部が選ぶ今月のZINE3冊。テーマは〈腹12ブン目のアメリカ飯〉朝からヘヴィな幸福ワッフル、フライドポテト入りホットドッグ

ビュッフェでは新しい料理を載せるたびにお皿を変える。マナーなんだって。でも、前のソースが残っててふいにおいしいことあるよね。
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レシピが書いてあって切り抜いたフリーペーパーの端とか、テレビやラジオで流れていたレシピをチラシの裏にメモったものとか。そういうのいつかジンにまとめたら、おもしろく読めそう。世界一敷居の低い文芸で、ルールが存在しない世界一自由な文芸「ジン(ZINE)」。今月紹介するのは「ハイカロリーアメリカンご飯」がテーマの3冊。はい、ジャンクでハイカロリー。でもうまいんだ。栄養素はサプリで補おう。

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朝からヘヴィな甘い幸福
なんてったってワッフル!
Waffle House Zine

作った人:Beth(ベス)


Image via Beth

ジュワ〜っとバターが溶け込んだところに、甘〜いメープルシロップをぶっかける。ワッフルを代表選手に、ブラウンハッシュやオムレツなど、アメリカンな料理を24時間提供するチェーン店「ワッフル・ハウス」。その店を筆頭に、さまざまなダイナーの朝食をまとめたのが『Waffle House Zine(ワッフル・ハウス・ジン)』。16ページに渡って罪悪感と幸福感を運んでくれる。

———ワッフル・ハウスの看板の色に合わて、紙面も黄色。いい感じっす。ダイナーで食べられるアメリカンな料理の魅力ってなんだろう。

デリ(アメリカのコンビニ)にあるような食べ物も大好き。格別に美味!ってわけじゃないんだけど、平凡でどこか懐かしい味がいいんだよね。私、暇さえあれば、アメリカンドッグ食べてる。夜中にだって食べちゃう。

———アメリカンドッグ、給食に出てきたときはアガったなぁ。ジンには、いろんなダイナーのオムレツ、サンドイッチ、ハッシュドポテトとかも出てくるけど、やっぱりワッフル? そしてワッフルハウスが一番?

どれもよかったんだけど…やっぱり、「ワッフル・ハウス」がナンバー1。「ワッフル・ハウス」のバターワッフルは、食べると懐かしい気分になるの。「ワッフル・ハウス」はアメリカのアトランタ生まれのチェーン店。カンザスシティーに住んでた頃は、近くに「ワッフル・ハウス」があったからラッキーだったんだ。いま住んでるポートランドには、「ワッフル・ハウス」が無いの…。

———ん〜、それは非常に残念だね。ワッフルなら家で作れそうだけど。

ダイナーに行くことが多いかな。「ワッフル・ハウス」やダイナーのように、24時間営業してて、何時でも朝食が食べれるところが好き。ワッフルはいつでも食べたいから、家でワッフルを作るのも好き。だけど、やっぱり外で食べるワッフルは格別。そのお店が「ワッフル・ハウス」であれば、尚良い。

———愚問かもしれないけど、聞いちゃう。パンケーキかワッフルどっちが好き?

両方好き。でも、やっぱりワッフルが、私の特別な存在。

Image via Beth

クリーブランドのホットドッグ「ポーリッシュボーイ」ってどんなの?
The Essential Guide to Eating in Cleveland

作った人:Kimberley Tran(キンバリー・トラン)


Image via Kimberley Tran

オハイオ州の北東部に位置するクリーブランド。「え、どこ?」って? 博物館「ロックの殿堂」が有名な都市です。クリーブランドにはユニークなアメリカのご飯があります。それをイラスト付きで紹介するのは『The Essential Guide to Eating in Cleveland(ザ・エッセンシャル・ガイド・トゥ・クリーブランド)』。

———クリーブランドのユニークなアメリカご飯。一つも出てきません。

そうなの。クリーブランドって、シカゴみたいにシカゴドッグ(ケシの実を振ったバンズに牛肉100%のフランクフルトを挟んである)や、ディープディッシュピザ(厚さ数センチの極厚ピザ)といったご当地グルメがないのね。だから、何かないかなって考えはじめたのがこのジンを作るきっかけ。

———その答えは?

特になかった(笑)。ご当地は見つからないなかでの、クリーブランドにあるユニークな食べ物を紹介しようと。米国料理ってさ、移民文化で成り立っているじゃない?

———はい。ニューヨークだと、リトル・イタリー、チャイナ・タウン、リトル・トウキョウなんかがあります。

クリーブランドの人口はドイツ人、アイルランド人、ポーランド人が多いから、ドイツ、アイルランド、ポーランド色の強い食べ物が多いんだよね。

———というと、どんなものが?

・カッサータ(イタリア風アイスケーキ)
・コンビーフ(塩漬けした牛肉)
・ピエロギ(ポートランド風の餃子)
・ポーリッシュ・ボーイ(一般的なホットドッグにコールスローとフライドポテトを挟み、バーベキューソースがかけられたもの)

オススメのスポットは、「ウエストサイド・マーケット(1912年創業、クリーブランドの台所と称される巨大マーケット)」。小さい頃によく父と行ってたんだよね。

———ポーリッシュ・ボーイ、特にいいなあ。ホットドッグにフライドポテトを挟むってすごいね。全部おいしそう。全部好き?

ぶっちゃけ、例にあげた料理が全部好きなわけではない(笑)。でも、全部ユニークだから一度試してみる価値はあるから、その意味でオススメ。個人的にはアジア料理が好きなんだよね。日本食、韓国料理、ベトナム料理、タイ料理とか。ご飯と合う料理が大好き。

———そうきたかあ(笑)それは私もです。

「ピザとマッシュポテトは、まあまあと心得て臨め」。
ビュッフェ好き諸君に贈るジン『Buffet Life

作った人:Kristopher Pollard(クリストファー・ポラード)、Katlyn Griffin(カトリン・グリフィン)

Image via Kristopher Pollard, Katlyn Griffin

好きなものを好きなだけ皿に乗せられる「ビュッフェ」。自制心を持って挑まなければ、腹12分目まで食べ続けてしまう。独自のビュッフェ論を持つ作者が綴った『Buffet Life(ビュッフェ・ライフ)』。ある人の“ビュッフェのただしい食べ方”、伝授してもらいましたよ。

———ビュッフェについてのジンですか。

友人とビュッフェの話をしてたときに、冗談でビュッフェがテーマのジンでも作るかって盛り上がってさ。実際に作ってみると案外イケてる仕上がりになったってわけ。

———ビュッフェが大好きですか?

もちろん。僕らはビュッフェで育ったようなもんだから。大食いを奨励するために作られたものだとわかっていながらも、種類豊富なご馳走にありつけるのはやっぱりうれしい。

———あなたのビュッフェ流儀を教えてください。

その1、新しい料理を載せるたびにお皿を変える。マナーだよ。

その2、最初にマッシュポテトやご飯、パンを食べ過ぎないこと。先に炭水化物を食べるとお腹が膨れちゃうからね。どうしても食べたいときは2皿まで。

その3、ビュッフェにあるピザとマッシュポテトはまあまあの出来だと心得ておくこと。

その4、満腹でもデザートは食べる。デザートは別腹。ソフトクリームマシーンで楽しみながら作るといい。

その5、恥を受け入れること。これが一番大事。

———いくらくらいのビュッフェに行くんでしょう。恥を受け入れるとは?

9.99ドル(約1,100円)で食べ放題なところ。食べ放題に行くのを恥ずかしいと思う人もいると思うんだけど、そんなことはない。店に行けばたくさんお客さんが変装もせずに堂々と食べてるんだから。

———ごもっとも。ビュッフェでの思い出のエピソードがあったら教えて。

高校生のとき、友人とビュッフェでどっちが多く食べられるか勝負しに行った。彼が5皿で、僕が2皿で彼の圧勝。結局が僕が奢るハメになったという。

———2皿だけ? 皿の大きさが気になるところです(笑)

Eye Catch Image via Kristopher Pollard, Katlyn Griffin
Text by Ayano Mori
Content Direction & Edit: HEAPS Magazine

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