ニューヨークとロンドンでパンクが誕生してから40年あまり。パンクは「退廃的で挑戦的で衝動的な音楽」や「反骨精神をむき出しにするアティチュード」「世の中でまかり通る“正しいこと”を疑い自分たちの正しさをDIYする精神」などを生み出し、社会を突き動かした。そしてそこに追加したいのが「デザイン」。ニューヨークの美術館「ザ・ミュージアム・オブ・アーツ・アンド・デザイン」で開催中の特別展『Too Fast to Live, Too Young to Die: Punk Graphics, 1976-1986』は、パンクをデザインという切り口からぶった切る。
同展では、パンクバンドやミュージシャンのフライヤーやポスター、アルバムカバー、ジン、ピンズなど400以上の“パンク・グラフィック”を展示。「メインストリームメディアにはびこる商業的な艶やかさに挑戦状を叩きつける」かのようなパンク・デザインの目ん玉へのパンチ力。セックス・ピストルズのエリザベス女王の写真を元にした挑発的なコラージュをはじめ、スージー・アンド・ザ・バンシーズ、ザ・ダムド、エルヴィス・コステロ、キリング・ジョーク、ザ・キュアー、サイケデリック・ファーズ、ザ・フォール、ヒューマン・リーグ、セレクター、スパークスら英国勢の冴えわたったポスター。ジョイ・ディヴィジョンやニューオーダーらマンチェスターバンドのアートワークを中心に手がけたグラフィックデザイナー、ピーター・サヴィルのアルバムアートワーク。NYパンク集団ラモーンズのビジュアル担当で“5人目のラモーン”と呼ばれたアルトゥーロ・ベガのメンバーの似顔絵。リチャード・ヘル、ブロンディ、ランナウェイズ、クランプス、ディーヴォ、トーキングヘッズらアメリカ勢も応戦する。扇動的なパンクの音・作り手の裏に扇動的なグラフィックあり。セックス・ピストルズのジョン・ライドンは同展に「“パンクアート”だって? どんなもんかまったく想像つかないわ。見てみるっきゃねえな!」とコメントを寄せている。これはもう、見てみるしかないな。
Image via the Museum of Arts and Design
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Text by Risa Akita
Content Direction & Edit: HEAPS Magazine