黒髪にブロンド、ブルネット。人種や国籍、言語が違うように、世界にはさまざまな髪の色がある。「女の子の好きな髪色は?」と聞かれれば即、「赤毛」と答える筆者だ。
英語で「redhair(レッドヘア)」や「reddish(レディッシュ)」「ginger (ジンジャー)」と呼ばれる赤毛の人たちだが、その数は極端に少ない。世界人口の約1パーセントで、2060年には絶滅する恐れがあるなんて噂もあるほど、とても希少な存在なのだ。
![@mc1r.magazine @jenskaesemann @linus_jasper 1170x1560px (1)](https://heapsmag.com/wp-content/uploads/2017/03/deebb533b4731a80e2d0d0aebeb7e033.jpg)
その赤毛を讃えるのが今回紹介する『MC1R(エム・シー・ワン・アール)』。ドイツ・ハンブルグに住む“赤毛”の Tristan Rodgers (トリスタン・ロジャース)が作る、赤毛のみにフォーカスした世界初のレッドヘア・マガジンだ。
![@mc1r.magazine social media preview the-worlds-first-magazine-all-about-redheads 2000x1125px @jenskaesemann](https://heapsmag.com/wp-content/uploads/2017/03/0a5814a49f0aa603b9659bd2a89ef2a4.jpg)
同誌には世界に点在する赤毛のアーティストやクリエイターの紹介、ファッション、フォトグラフィー、そして世界各地で暮らす赤毛のライフストーリーなど、赤毛に纏わるあれこれが集約されている。
![@mc1r.magazine by alexander trattler 1000×800px](https://heapsmag.com/wp-content/uploads/2017/03/63e561bceb22b89e435932ac0843d497.jpg)
![content preview issue 5](https://heapsmag.com/wp-content/uploads/2017/03/content-preview-issue-5.jpg)
![@mc1r.magazine @jenskaesemann @jana.heinisch 1746 × 1310px](https://heapsmag.com/wp-content/uploads/2017/03/672c57c71899564a868b925a69497f08.jpg)
タイトルにもなっている「MC1R」は髪の色を決める遺伝子名。赤毛の人の場合、この遺伝子がDNA変異を起こしているのだそう。
「MC1Rで伝えたいのは、“赤毛だってみんななんら変わりない同じ人間”という社会派な主張ってよりも、単純に世界最小マイノリティの赤毛が持つ特異な魅力。違うからこそのもの」とトリスタン。燃えるような赤毛、赤毛のかかる顔にそばかす。混じりけのない独特の美しさを見せるページは、言葉が出ないほどに清らかだ。
![@mc1r.magazine @jenskaesemann @theresa_genth 1170x1560px](https://heapsmag.com/wp-content/uploads/2017/03/ce80265583614a6ea737336458e568d2.jpg)
![cover issue 5 736x1024px](https://heapsmag.com/wp-content/uploads/2017/03/cover-issue-5-736x1024px.jpg)
希少な存在というのは時として迫害の対象で、赤毛もそうだった。その過去をもってして、赤毛という異質を、他と違うからこそと賛美する『MC1R』。非常にマイノリティなテーマだけに、赤毛の人・レッドヘッドたちの魅力を、今後いかに広がりを持たせて打ちだしてくれるのかが楽しみだ。
![@marleen_lohse 4256x2832px](https://heapsmag.com/wp-content/uploads/2017/03/458c4453e8e35cc2dfc0dcb8e1208ff4.jpg)
—————
All images via MC1R
Text by Shimpei Nakagawa