【追悼】ジョナス・メカス逝去の日。メカスから〈雑誌のあり方〉を教えてもらったヒープスが思うこと。  

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【ジョナス・メカスを偲ぶ】 本日、ヒープスに悲しい報せが届きました。2017年8月にヒープスの数時間にわたる取材に快く応えてくれ、多くの金言を遺した映画監督/映像作家のジョナス・メカス氏が、今日1月23日(米国時間)96歳で永眠いたしました。
「雑誌として、時代と社会にどう応えていくか」を模索していたヒープスにとって、一昨年初夏にメカスと出会えたこと・取材を通してもらった言葉たちは、いまのヒープスのあり方を支える大きな柱の一つになっています。

「インディペンデント映画はカウンターカルチャーではない。“プロ”カルチャーです」。

メカスがニューヨークのアングラ映画界を手創りしていた60年代は商業映画時代。彼が見捨てなかった非商業映画は、なにもメインストリーム文化に反抗(カウンター)していない、〈前進の(プロ)カルチャー〉だった、とメカスは意味していました。

“プロカルチャー”というメカスの造語を再解釈したものこそ、いまヒープスが雑誌として世界から探し出し、世界に打ち出すものの鍵です。
どんな時代でも、どの業界でも、世間の目・世の流れを気にせず、自分が決めた方向を前として進んでいく文化。サブ、カウンター、アングラなどのキーワードでは集約できないカルチャーを、“前進する文化”として。

メカスは、ヒープスを形づくる大きなヒントを、あの日、自宅玄関で手をひらひらと振って出迎える温度で差し出してくれた師匠です。彼は、取材中に、こうも言いました。

「人間はなぜ創作するのか。それは人間が肉体だけで成立してはいないから。魂があり精神がある、思いのほか複雑な生き物なのです」。

メカスの肉体はもう存在しませんが、創作に向けたその魂、映像を創る人々に教えた精神は、あらゆる“複雑な生き物”に引き継がれて創作の世界に漂っています。

私たちヒープスも“複雑な生き物”が作る生身の雑誌として、その精神を滲ませずに宿して。この時代を泳いでいくための、血肉になる雑誌を作り続けていきたいと思います。







2017年の取材記事
商業映画時代、たった一人の“奇行”。ウォーホルも導いた「インディペンデント映画の父」ジョナス・メカスの半世紀

フォトギャラリー
インディペンデント映画監督ジョナス・メカスのスタジオを訪ねて

ジョナス・メカスがほぼ毎日更新していた自身のウェブサイト
Jonas Mekas

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