クラフト・ワインにDIYワイン。ミレニアル世代は、「ワインがお好き」

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「健康志向」「所有よりも共有」「SNSで情報集め」な、ミレニアルズ(1980年から90年代に生まれ、2000年以降に成人を迎えた20歳から30歳後半の若者)。
昼間はスマホ片手に情報収集・発信(シェア)する彼らだが。夜はもっぱら、「ワイングラス」だ。

実はワインドリンカーだったミレニアルズ

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 自分たち世代をこき下ろしまくる超人気FBページ「MONY」など、やることなすことが話題となるミレニアルズ、今回もひとつ大きなニュースを届けてくれた。
 アメリカのワインの半分を飲み干したのだ。ちなみに、ジェネレーションX(39歳から50歳)の消費量は20パーセント、ベビーブーム世代(51歳から69歳)は30パーセント、サイレント世代(70歳以上)は8パーセントを占めた。

 ワイン事業団体 Wine Market Council(ワイン・マーケット・カウンシル)の調査によると、昨年ミレニアルズが空けたワインは約1億5960ケース。それは国内消費量の42パーセント、つまりほぼ半分を占める。

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多文化で育ったミレニアルズ、ワインもボーダーレス

 いろんな文化や人種の中で育ったマルチカルチャーな世代だから、試したいワインもいろいろだ。

 ワシントン州やオレゴン州の国産ワイン、また海を越えたフランス、イタリア、オーストラリアはもちろんのこと、チリやアルゼンチン、ポルトガル、ドイツ、ギリシャ、南アフリカにニュージーランドの輸入ワイン。

 中でもミレニアルズのお気に入りは、Malbec(マルベック)やMoscato(モスカート)、Pinot Noir(ピノ・ノワール)にSauvignon Blanc(ソーヴィニヨン・ブラン)といった品種。ミレニアルズも大好き、オーガニック系スーパーマーケットのTrader Joes(トレーダー・ジョーズ)はワイン専門店を展開し、豊富な品数と3ドル(約330円)からの手頃価格で提供。若者が手を伸ばしやすいのも納得だ。

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Photo by James Williams

 白ワインといったらブルゴーニュのシャルドネ、赤ワインといったらナパバレーカベルネ・ソーヴィニヨンに限るでしょ、といったような銘柄へのこだわりをあまり持たずに、もっと身近にワインとつき合っている。
「お洒落なバーでしっぽりと飲みに行く」から、「仕事帰りにトレジョにちょっと寄って、飲んでみたことのない国のでも1本買っていこうかな」の“ワイン感覚”が、彼らの世代だ。

映画館ではコーラの代わりにワイン
SNSではワインを飲むぼく・わたしをアップ

 ワイン人気、こんな場所にも飛び火している。

 コロラド州デンバーにあるインディペンデント書店 Book Bar(ブックバー)では、「ワイン好きのための本屋、本好きのためのワインバー」を掲げワインバーを設置、本好きなヒップ層を狙い、ニューヨークの本屋 Housing Works Bookstore Cafe(ハウジング・ワークス・ブックストア・カフェ)でもワインが用意されている。

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Housing Works Bookstore Cafe, Photo by j-No

 その上、ポップコーンやコーラに並びメニューにワインがある映画館もアメリカ全土で多くなってきているほか、ミレニアルズの朝のホットスポット、スターバックスまでも昨年夏、「Starbucks Evenings(スターバックス・イブニングス)」と題し、国内の2,000店舗で、つまみとともにワインの販売を開始。ワインは、レストランやバー以外で肩肘張らずに飲める、カジュアルなドリンクになっていたのだ。

 また、さらなるワイン人気に一役買っているのが、ミレニアル世代に欠かせないツール、ソーシャルメディア。ワイン専門情報サイトWine Spectator(ワインスペクテーター)によると、ワインを飲んだ半数以上の若者がフェイスブックに、3分の1以上がユーチューブやツイッター、インスタグラムで“ワイン体験”をシェアしているらしい。#wineは若者たちには必須なのかも。

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Photo by Pasco Oliver
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Photo by Flavour Gallery

都会の真ん中でワイナリー体験。週末は、DIYワイン

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Photo by Katherine

 ニューヨークではここ最近、DIYなワイン作りをしている“都会のワイナリー”が人気だ。
 ブルックリンのウィリアムズバーグにあるBrooklyn Winery(ブルックリン・ワイナリー)やBrooklyn Oenology Winery(ブルックリン・エノロジー・ワイナリー)、レッドフックにあるRed Hook Wineryなど、自分たちの醸造所でワインを手作りする、DIYなワイナリー。醸造所見学やテイスティングで、若者たちの心をがっちりとつかんでいる。

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Photo by shell belle

 クラフトビールブームに見られるように、大規模生産された大衆的なものよりも、小さな規模でこだわりのもの作りに興味を持つ世代。クラフトビールの次は、クラフトワインかもしれない。

 そして何より、体にいいと言われる1日グラス1杯のワイン。自分の食べるもの、飲むものに気を使うミレニアルズにとっては、もってこいなドリンクなんだろう。

[nlink url=”https://heapsmag.com/?p=10632″ title=”アメリカの「ゆとり」「さとり」はSNSでここまで“自分たち世代”をこきおろす!若者による、若者風刺MONY”]

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Text by Risa Akita

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