がーん!なんでいままでなかったんだろうと驚嘆してしまうこと間違いナシ。
日常生活の不便さが生んだ、思いつきや少しのひねりと発想の転換が生んだユニークなビジネスモデル。「ありそうでなかった!食・ドリンクビジネス」を4選お届け。
まったく共通点のない二つが出会ちゃった
「意外なマッチング編」
1週間に一度の、あの「めんどくさい」が一気に楽しみになる。
「ランドリー×カフェ」
イーストビレッジのとあるお洒落なカフェバー。そこには、大きな袋を持った人たちがやってくる。「ソイラテを一つと、コレ(洗濯物)よろしく!」
そう、みんなため息“めんどくさいお洗濯”が、カフェでできる、「ランドリー×カフェバー」なのだ。
ありそうでなかったこのハイブリットビジネスを思いついたのは、若きビジネスオーナーのLee Kerzner(リー・カーズナー)。
洗濯機に入れて30分、乾燥機に移して45分と、待ち時間に1時間以上かかること、そしてなにより「わざわざ洗濯物と洗剤を担いでランドリーに出かける」めんどうくささを、どうにか一週間のうちの楽しいものにしたいと、自身もランドリー通い族だったリーは思いついた。
経済的にも余裕のあるヤングプロフェッショナル(若手のビジネスパーソンたち)が多く住むこのエリアの特性を生かし、セルフサービスのコインランドリーではなくドロップオフサービス(預けてあとで取りに行く)のランドリーにしたそう。
残念ながら、現在は閉業してしまったランドリーカフェ。でもこんな斬新なアイデアを思いついた夫婦だもの、他の新しいビジネスアイデアに取り掛かっているに違いない。
もっと詳しくは▶︎記事「ありそうでなかった、“ランドリー×カフェ”」へ
きのこマニアとエリートビジネスマンがタッグを組んだら。
「コーヒー×きのこ」の相性が抜群だった
世界中でみんなの朝を支える、コーヒー。丁寧な栽培・選別ののち、海を渡り焙煎・挽き・パッケージングされあなたのカップへとたどり着くコーヒーだが、飲料として抽出されるコーヒーのバイオマスはわずか1%以下。つまり資源になり得るほぼ全体の99%以上が残され、捨てられているのだ。
そんな実情に「コーヒーがコーヒーになるだけなんてもったいない!」と声をあげたのは、イギリス人のAdam Sayner(アダム・セイナー)。彼、生粋のきのこ愛好家。
きのこ栽培に精を出すアダム、ゴミ箱行きの大量のコーヒーグラウンド(コーヒーを淹れた後の、いわばカス)が栽培に用いるコンポスト(堆肥)として最適だということを発見。 エリートビジネスマンのEric Jong(エリック・ジョン)とタッグを組んで、コーヒーグランドできのこを栽培するプロジェクト「Gro Cycle(グロ・サイクル)」を立ち上げたのだ。
(左からエリック、アダム)
地元のカフェを巡ってコーヒーグランドをかき集め、栽培に使用。収穫したきのこは必要に応じてコーヒーショップに提供・販売している。また、自宅でひっそり「アーバンアグリカルチャー」ができるきのこ栽培キットも開発(大人気)。
無駄を減らすだけでなく、地域のつながりや個人のキッチンでできる自家栽培にも一役買っているキノコとコーヒー。もったいない精神が新しいビジネスチャンスを生むのだ。
もっと詳しくは▶︎記事「最高の相性。「きのこ×珈琲」に賭ける男たち」へ