メニューから値段が消える日。
とあるレストランにて、さて何にしようかなとあなたはメニューを開く。
すると、あなたはすぐに困るだろう。なぜなら、オーダーする時には欠かせない“あるもの”がごっそりと抜けているから。
そのメニューには、料理の「値段」が一切書いていない。
いくらですかと聞いても、「自分で値段を決めていいですよ」と言われたら。
あなたは、“正しい値段”がつけられますか?
いくら払うかはあなた次第
「好きなだけ食べて、好きなだけ払ってください。払えなければ払わなくて結構です」
そんなことを本気で言い、実際に成り立たっているレストランが、アメリカのニュージャージー州にある。
「Jon Bon Jovi Soul Kitchen(以下、JBJ Soul Kitchen)」、クリントン前大統領や数々のスターシェフも来店したという同店、内装・外観もモダンなルックスでとってもお洒落。
一見しただけでは、実は普通のレストランとは一線を画す「値段」のないレストランだとはわからない。
なぜそれで店が成り立つ?
言ってしまえば、人の善意だけで成り立っているお店。そのからくりと言ってはなんだが、仕組みはこうだ。
このレストランでの食事後、お会計の代わりに「寄付金」として最低10ドルを支払う
(しかし、払えなければそれでもよい)。10ドル以上を支払うと、その余剰が食事代を払えない来店者のために使われるという仕組みだ。
中にはお店で1日皿洗いや掃除など、働いて対価を返す人もいる。
同店を支えるのは、全員ボランティアメンバー。下は16歳から70歳と幅広い層が支えている。かくして、レストランを回すコストを最低限にまで落とす。
ボランティアメンバーがいなくてお店を開けられなかった日は、一度もないそうだ。(もっと詳しくは、記事「値段」のない小さなレストランへ)
「値段のないレストラン」が、一夜限りで東京に登場!!
味わった料理や食事の体験で得た“価値”に対しての値段をあなたが決める「値段のないレストラン」だが、今回、一夜限りで表参道にオープンする。
それは、あなたに今一度、「正しい値段」を考えてほしいから。
財布に溜まっているレシート一枚一枚に書かれた商品の値段たち。週末買ったTシャツ、2000円。今朝買ったコーヒー、300円。
「当たり前のように払う値段は一体誰が決めたんだろう」
販売する企業、それとも生産者が望んだ値段?
消費社会の波に飲まれながら生活する中で、真剣に考えてみたことはあったっけ。
この画像は、当日のお料理とは関係ありません。
表参道、値段のないレストランを一夜体験してみる
レストランオープン当日は、“8万4,000人もの子供たちを奴隷労働から解放した”ノーベル平和賞受賞者であり、「暴れん坊革命家」のカイラシュ・サティヤルティ氏が特別にゲストスピーカーとしてトークショーを行う。
祖国インドで目にしてきた過酷な児童労働の現状に対して、“怒り”をアイデアに変え突飛なやり方で多くの子どもたちを救ってきたストーリーを、その夜じっくりと語ってくれる。
最後、あなたの手元には空欄の領収書が手元に届く。カイラシュ氏のトークと料理を楽しんだ後に、その一晩の体験を自分の考えで“値段”にする。
あなたは「値段」が、つけられますか?
参加はコチラから