週4のライブハウスから、現場のミュージック「#001 Animal Collective」(独断と偏見でインディーバンドを選びます)

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ニューヨーク在住17年、週に4度のライブハウスを欠かしたことはない。
行ったライブハウスの数はもはや200を越える…(と思う)。
そんな音楽ライター、サワイ・ヨウコが独断と偏見で選ぶ、いま聴いておきたい、知っておくべき現場のインディーバンド。

#001
自由自在に形を変える、不定形音楽集団。
「アニマル・コレクティブ」

 あれは、90年代後半にニューヨークに引っ越してきたとき。ブルックリンのロフトやアート・スペースのショーに通いつめていて、ラプチャー、ヤーヤーヤーズ、ライアーズ、!!!(チック・チック・チック)などのバンドとともに、よく見ていたのが“彼ら”。ポップやフォーク音楽に電子的要素を混ぜ、様々な音を試しながら独自の音を作り上げ、さらには映像が加わり、目から耳からダブルに、聴いたことのない音に攻撃され。「な、何だこれは?」という衝撃は忘れない。アニマル・コレクティブというそのバンド。
 
 当時は、インターネットなどほとんどなく、次にショーがあると言われたら、大雪でも出かけ、同じ顔をまた現地で見るなど、現場の繋がりが大きかった(彼らはお客さんとしてもよくいたので、すぐに仲良くなった)。

http://https://www.youtube.com/watch?v=cuoIvNFUY7I

 あれから17年、今年2016年2月16日に彼らの通算10枚目(!)のアルバム『painting with』がリリースされた。照明や小道具、ビジュアルなどは数段レベルアップしたが、映像と音楽をシンクロさせ、工事現場のおじさんのようにヘッドライトを付け「作業」している感は同じ。
 新作毎に新しい試みをするし、メンバーは流動するし、ブルックリンからは去ってしまったし… 好き嫌いはあるかもしれないが、この新作は「我らブルックリンのアニコレが帰ってきた!」という印象を受けた。彼らの名が知れる前の、かつてのブルックリンのライブハウスでの活動を見てきたから思うのかもしれないが、ブルックリンという土地の音は、彼らの体に根付いている。

Text by Yoko Sawai

サワイ ヨウコ/Yoko Sawai
ニューヨーク在住歴17年の音楽ライター。音楽イベント企画、メディアコーディネイト、レコード・レーベル経営(コンタクト・レコーズ)。ブルックリン・ベースのロックバンド、ハード・ニップスでも活躍。hardnipsbrooklyn.com

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