「自宅にヨガマットある?」と聞けば、十中八九とはいわずも、結構な割合で「イエス」なニューヨーカー。日本でも近年、ヨガマット女子を見かける機会は増えたなあ。一言にヨガといっても種類はさまざま。ハタヨガ、パワーヨガ、ヴィンサヤヨガ、アヌサラヨガ、マタニティヨガ、アイアンガーヨガ、レイジーヨガ。ん、最後の、“レイジー(けだるい)ヨガ”?
「だら〜ん」「ごろ〜ん」「で〜ん」なんて擬音語が聞こえてきそうなレイジーヨガ。怠けもの・のんびりという意味のレイジーにヨガを掛け合わせた“(一応)新型ヨガ”のハウツージンが『Lazy Yoga Guide(レイジーヨガ・ガイド)』。(一応)というのもこれ、非公式というか、いってしまえば個人が考え出したヨガだから。いや、ヨガと言えるのかは謎。だって、寝返りうつだけとかだから。
「なんだかヨガって私にはしっくりこなくて、むしろストレスに感じることもあった。誤解を恐れずに言えば、最近のヨガブームに疑問を感じるということね。私にとっては、“なにもしない方”がリラックスできてアイデアも浮かぶの」と、ジン作者で“レイジーヨギー”のシャーリーンちゃん。
新しいヨガスタイル・レイジーヨガだが、やり方はいたってカンタン。日曜の朝に、クッションに顔をうずめて“なにも考えない”ヨガや、寝起きのベッドで好きな体位に寝返り。難しいポーズなんてのは微塵もなく、ただ体が感じる心地よさに身を任せ、しこたまリラックスするだけ。
もしかしたらこのレイジーヨガ、日本で実践済みの人も多いかも? というのもこのシャーリーンちゃんのジンは日本で印刷されたものだから(自宅で簡単シルクスクリーン「SURIMACCA(スリマッカ)」でおなじみの大阪「レトロ印刷Jam」が、シャーリーンちゃんの個展に併せて印刷)。
めんどくさい、だらしないといったネガティブな“レイジー”を、「まあ、だらだらでもいいんじゃない?」とゆるくポジティブに。ヨガマットがなくてもベッドがあれば良し。三日坊主の心配もない。さっそく明日の朝、筆者も試してみよう。
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All images via Charlene Man
Text by Shimpei Nakagawa
Content Direction & Edit: HEAPS Magazine