“先生からの口コミ”で爆発的に広まった教育サービス。ビル・ゲイツにザッカーバーグも推す「Kiddom」って?

ここ数年、教育において特に注力されているテーマ「パーソナライズド・ラーニング(学習の個別化)」は、2018年も引き続き。個人にあったペースで個々の能力を最大限に伸ばす—これに特化するとあるスタートアップのサービスが、米国の学区域70パーセントでの導入に手をかけているという。ビル・ゲイツにマーク・ザッカーバーグのお墨付きでもあるその「Kiddom(キッダム)、サインナップとダウンロードが止まらない。

「パーソナライズにおすすめ」のネットフリックスのCEOは“教育のパーソナライズ”にも興味津々で、通学学習スタートアップ(ドリームボックス)に12億円を超える出資をするなど、教育界では冷めない話題だ。今年早々その話題にまた肥やしをやったのが、無名のスタートアップの学習サービスがいつのまにか『米国の学区域70パーセント』で導入・試用されている。そのスタートアップがKiddom(キッダム)、「先生からの口コミ」で2016年から17年にかけて爆発的に広まり続けていた。

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実際のKiddom

 個人に合わせた学習カリキュラムを提供するキッダムは、先生と生徒が「一緒に学習プランを作る最適のデジタルプラットフォーム」を目指す。先生は、生徒それぞれの「個人の長所や弱点、テスト結果や宿題進歩」をリアルタイムで管理。テスト結果や宿題の進み具合という「どこまでできているか」だけでなく「どうやってやったのか」にも重点を置きながら生徒たちの学習における個性を把握。さらに、その結果を踏まえて個人に合わせた学習プランの設計・提供ができ「その学習プランを生徒がどうやって進めているか(ペースはどうか、どこが得意か、どこでつまづいているか)」も生徒ごとに確認できる。
 宿題も“クラス全体へ”ではなく、グループあるいは個々に合わせて課題をあたえることができる。教材のためのクイズや動画も豊富に揃っていて、“教材探し”の時間が削減できることも先生たちから支持される理由の一つだ。

 一方生徒は、「宿題と提出日」を一覧で把握でき、自分がどこまで終えているのか、自分がどの学習でどれくらい成果を出しているのかを常に把握できる。カラフルなグラフのビジュアルで確認できるため子どもの目にもわかりやすい。頑張ったぶんだけリアルタイムでカラフルなグラフののびが確認できるのは、モチベーションにも繋がりやすいだろう。

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iPad Front - Assignment Detail

 コースラ・ベンチャーズ*から約7億円の投資があったことから、さらなる内容の改善やコンテンツの充実が図られるのでは、と周囲の期待は高まっている。これまでの先生主導から“生徒主導”へ、がひとつの大きなシフトとされる学習の個別化だが、キッダムはあくまで「一緒に」。生徒それぞれの学習においての個性を大切にしながら、先生が導く。「その子どもたちのために何ができるのか」を以前よりも考える時間が増え、現実的にアプローチできるようになっていると、先生たちが自身の教育に前進を感じていることも大きなシフトだ。「キッダムの導入は、教育のパラダイムシフトになると思います」の声も決して言い過ぎではない。

*サン・マイクロシステムズ社の共同設立者の一人、ビノッド・コースラが設立したベンチャーキャピタル。

Kiddom

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Photos via Kiddom Press Release
Text by Yu Takamichi, edited by HEAPS
Content Direction & Edit: HEAPS Magazine

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