今回紹介するのは、中国・北京にあるコンテンポラリー美術館「ロング・マーチ・スペース」で開催されている『Wu Shanzhuan: Today Became a Holiday』。同館今年初開催となる展覧会で、1960年生まれの中国人アーティスト、ウー・シャンジュアンによる個展である。彼の作品は絵画やインスタレーションを中心としたもので、特に中国の歴史や現代のマスメディアに対する批判的な視点でもって描かれていることが多い。
『Today Became a Holiday(今日が休日になった)』という特徴的なタイトルの個展では、シャンジュアンの200を超える作品たちが彼の活動拠点であるドイツのハンブルク、アイスランドのレイキャビク、中国の上海から7回にわたって同館へ届けられた。展示期間は今年10月までの7ヶ月(今年3月から開催スタート)。この7ヶ月をシャンジュアンは“休日”と呼ぶ。そしてこの3つの場所から届いた作品たちを、“贈りもの”と考える。代り映えのない日常や、目まぐるしく過ぎ去っていく多忙な現代人の毎日。シャンジュアンの展覧会は、燃え尽き症候群に陥る者に与える“休日”であり、作品たちは彼らの心と体を癒す治療薬のような“贈りもの”。現代人、すなわち鑑賞者の今日を、特別な「休日」にしてくれる。
Wu Shanzhuan,Today Became a Holiday 14052018, 2018,
Acrylic on canvas, 180 x 150 cm
Wu Shanzhuan,Flatevent Butterfrog, 2017, Acrylic on canvas, 140 x 140
Wu Shanzhuan, Quote! Quote! Quote!, 2018, Acrylic on canvas, 150 x120 cm
Wu Shanzhuan, Today is a Section of All Todays that have Passed, 2018, Acrylic on canvas, 160 x 120 cm
Inga Svala Thorsdottir & Wu Shanzhuan, Perfect Brackets ×The Cardioid, 2018, Acrylic on canvas, 240 x 400.5 cm
Wu Shanzhuan, People Cleaning the Perspective, 2015, Acrylic on canvas, Total:Composed of 3 panels, each 200 x 140 cm
Wu Shanzhuan, White Cabbage Three Cents a Jin, 1985– 2005, Paint on canvas, 100 x 100 cm
Wu Shanzhuan, Deficit Revolutionary Committee, 1985– 2005, Paint on canvas, 200 x 200 cm
Text by Risa Akita
Content Direction & Edit: HEAPS Magazine