“光の彫刻師”イサム・ノグチの〈AKARI〉に寄せて。6人のデザイナーが空間に「明なアカリ」を灯す

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今回紹介するのは、ニューヨークのクイーンズにあるノグチ美術館で開催中の『Akari Unfolded: A Collection by YMER&MALTA』。仏デザインスタジオ「YMER&MALTA」が6人のデザイナーとコラボレーションし生み出した「26のランプ(AKARI)」を展示している。

「AKARI」といえば、同美術館の名前にも冠されているイサム・ノグチだ。日系アメリカ人アーティスト(1904-88)のノグチは、51年に提灯と出会ってから、その魅力に取り憑かれた。以後、和紙と竹から楕円形や円筒形、折りたたみ式など、さまざまな形の提灯を制作。生涯で手がけた作品は200種類以上。「提灯」ではなく、“太陽の光や月の光を部屋に入れよう”という意味から「AKARI」と名づけ(「明かり」という漢字は「日」と「月」からできている)、単なるランプではなく〈光の彫刻〉として捉えていた。

日本の伝統とモダンなデザインが融合したAKARIをテーマにした同展では、英インダストリアルデザイナーのセバスチャン・バーンや、米インダストリアルデザイナーのステファン・バークス、仏デザイナーのシルヴェイン・リュウ・ピケ、仏若手デザイナーのベンジャミン・グランドルジュ、仏デザイナーのオセアンヌ・デレイン、そして日本人デザイナーの佐藤オオキ氏(プロダクトやグラフィックデザイン、空間デザインを手がけるデザインオフィス「nendo」の創立者)のAKARIたちが光を部屋に誘っている。

All Photo by Nicholas Knight. ©The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum / Artists Rights Society (ARS).

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