企業が地球資源をシェアする“真のシェアリング・エコノミー”。「ずっと使える子ども自転車」をつくるバイクブランドはこう考える
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子ども用自転車ブランド「Islabikes(イズラバイクス)」は考えた。
子どもの自転車は個人が「買って、所有するもの」ではなく、「レンタルするもの」になればいいのではないか、と。
「Utopia is a bicycle that lasts forever (自転車のユートピアとは、“ずっと使い続けられること”)」

「買って所有」ではなく「レンタル」で実現するサステイナビリティ

 子どもはどんどん大きくなる。彼らの成長に合わせて新しいサイズの自転車を購入している人も多いのではないだろうか。
 消費者たちが自転車を頻繁に買い替えること。それは、自転車屋にしてみればある意味、“おいしい話” だと思っていたが…。なぜなら、商いとは「モノを売って儲ける」ことだから。

 しかし、イズラバイクスの創始者 Isla(イズラ)氏は「その考えはもう過去のものにしたい」と話す。なぜなら「ゴミとなった廃棄自転車に企業責任を感じるから」。以前に比べれば、廃棄自転車のリサイクル運動も盛んになってはいるが、その対象になるのは大人用の自転車がほとんどなのだそう。「うちは大人用の自転車も生産していますが、子ども用自転車のブランドとして認知されている企業です」

 そもそも、イズラバイクスの自転車は「修理をすれば半永久的に使えるもの」だという。人間工学的に子どもの体型に合わせて作られ、軽量で安全性の高いハイクオリティ自転車。だからこそ、「(自転車の)サステイナビリティについて考えたい」と。そして、こう提起する。「Utopia is a bicycle that lasts forever (自転車のユートピアとは、ずっと使い続けられること)」

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個人がモノをシェアする時代の先、
企業が地球資源をシェアしあう、真のシェアリング・エコノミー

 イズラバイクスは最小のもので2歳以上用の自転車から生産している。ただ、最小の自転車=最も使用期間が短いもので、「一年もしないうちに、その子にとっては、小さすぎて乗れない自転車になってしまうのです」。とはいえ、最小の自転車がぴったりの2-3歳の子どもは、見渡せば五万といる。「子どもが成長したら、その自転車はうちに『返却』して、その子には以前の自転車より少し大きめのものをまた『レンタル』してもらう。そして、その子が使い終わった自転車は、うちで点検と修理をして、また別の子にレンタルというカタチで使ってもらうのです」

 さらに、イズラバイクスの自転車は、分離可能(separability)な材料で作られている。そうすることで、たとえば「自転車用としては使えなくなったメタル部品も、ゴミにはならず、他の産業で再利用してもらうことができる」。つまり、自転車産業にとどまらず、より広いモノづくりサークルで、地球資源のサステイナビリティを実現することが可能だという。
 
 イズラ氏が提案する「Imagine Project(イマジン・プロジェクト)」。彼女のアイデアは、これからの時代に求められていくのは、消費者の購買欲を刺激する、モノを売るためのコラボレーションより、サステイナビリティを実現するための「コラボレーション」ではないかと、私たちに気づかせてくれる。

▶︎Israbikes

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Text by Chiyo Yamauchi

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