親父さん御用達「ステテコ」がTシャツに。江戸時代の知恵と工夫で現代に生まれる「夏、最涼の普段着」

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「ステテコ」。コントでよく見る、下着のようなパンツのようなアレ。昔ながらの頑固親父を連想させる、あのヨレた白い履物だ。

その見た目はさておき、ステテコの“冷涼”機能はすばらしい。古くから高温多湿な日本の夏を快適に過ごすためにと、江戸時代から続く独自の製法を用いて作られ、着物や袴の下に穿く下着として急速に普及。現代のように化学繊維や扇風機すらない時代の親父さんらをクールダウンさせてきた。

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 先人たちが知恵を絞り汗水垂らし編み出したステテコ技術が、今回あるアイテムとして現代に生まれ変わった。「化学繊維不使用・綿100パーセント・涼しい」を実現したTシャツだ。

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 万人に愛されるアメリカ生まれのTシャツだが、湿度の高い日本にはいまいち合っていない(すぐ汗かく、ベタつく… 等)。でも、いまのライフスタイルには欠かせない。そこで、「日本の気候事情から生まれたステテコの技術で、Tシャツを作ってみればいいんじゃないの?」。
 その協業開発にあたったのは、「あたりまえを、あたりまえにしないモノづくり」をモットーに“新しい普通”となる洋服を開発する株式会社オールユアーズのアパレルブランド「DEEPER’S WEAR(ディーパーズ・ウェア)」と、ステテコ技術から生まれた素材「BIWACOTTON(ビワコットン)」。

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ステテコ技術1、捻り

糸を通常の2倍強く撚(よ)ることでカラっとした着心地・触り心地とストレッチ感を。
「糸自体にタオルを固く絞ったときのような締まりが生まれます。それで独特の『シャリ』としたタッチ感が生まれ、Tシャツにしたときの独特のカラッとした肌ざわりに影響します」

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2、生地の隙間

「隙間をあたえて織られた生地」。固く撚(よ)って作った糸を間隔を広げて生地に仕立てることで、風通しをよくする。

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3、生地の凹凸

極めつけが「生地表面の凸凹」。水を通し熱を加え、生地を一気に縮めて作った凸凹で、肌への密着を少なくし、発汗時にTシャツが肌にへばりつくことを防ぐ。

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 こうして江戸時代から続く三つの“涼しい技術”をほどこし「汗をかいてもベタつかないサラサラ感・抜群の吸湿速乾性と風抜け・程よいストレッチ感」のすべてを叶えてくれるTシャツが完成。もう一度言っておくが、肌に優しい綿100パーセントだ。
 エアコンのボタン一つで快適生活を送る現代人こそ、今夏はこのTシャツで大いに汗を流し、先人たちの知恵と工夫を肌で感じてほしい。

詳しくはココから。

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Text by Shimpei Nakagawa
Edited by HEAPS

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