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  • Aug 15, 2017
チラシやポスター、いらない紙で“建設”。26歳日本人建築家の「イベント用・ちょうど良い建築物」
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サステナブルファッションや、食のサステナビリティ。人間の基礎「衣・食・住」の衣、食のサステナブルが日本でも少しずつ浸透しはじめてきたいま、若き建築家チームが住(建築)を通してサステナブルな都市づくりを目指す。チラシやポスター、廃棄予定の紙類を利用して、「紙の建築」を実現する。

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 これまでにも建築家の坂茂(ばんしげる)氏が骨組みに紙のパイプを使った仮設教室や紙の大聖堂など紙の建築を手がけ、2014年に建築のノーベル賞とされるプリツカー賞を受賞した。今回、26歳が率いる日本人建築家チーム「YATA(ヤタ・アーキテクツ)」が紙で建築するのは、パビリオン、イベント用仮設建築だ。サステナブル先進国として知られるデンマークが拠点の彼ら、コペンハーゲンで毎夏開催されている3日間の芸術祭「CHART ART FAIR(チャート・アート・フェア)」においてその建設の機会を得た。

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 素材にはチラシやノート、ポスターなど都市生活で日常的に大量に廃棄される紙類。となると、やはり気になるのはその耐久性。ヤタは「1週間は問題なく人々を迎えられる。3ヶ月間は耐えられない」と先に念押し。その心は…。
その期間にだけ耐え得る『適切な耐久性の設定』というサステイナブルデザインの可能性に挑戦している」。ここでいう適切な耐久性とは、「必要以上の耐久性を与えるのではなく、適切な強度を設定すること」。短期間で役目を終えるパビリオンだが、従来、何年も耐えられる素材が使われてきたという。それに対し、彼らのパビリオンは再利用可能な基本構造体と、廃棄予定の紙を利用。解体したあとは特殊な過程を踏まずに直接リサイクル工場へ。パビリオンという期間限定の建築物にはそれに適した耐久性を。過剰性を追求せず、“ちょうど良い”を見極めて都度適切なものを利用。変化とサイクルの早い都市に適したサステナブルなデザインの可能性を探る。

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 こだわる点は「都市の個性を表すデザイン」で、再利用する紙が各都市に由来するものであり独自の都市活動を反映していると考える。今回はデンマークのVICEより古雑誌の提供を受けるとのこと。詳しくは、コチラから。

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Text by Shimpei Nakagawa, edited by HEAPS
Content Direction & Edit: HEAPS Magazine

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