#022 「2016年を盛り上げたインディーバンドたち〆(2)」週4のライブハウスから、現場のミュージック。(独断と偏見でインディーバンドを選びます)
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ニューヨーク在住17年、週に4度のライブハウスを欠かしたことはない。
行ったライブハウスの数はもはや200を越える…(と思う)。
そんな音楽ライター、サワイ・ヨウコが独断と偏見で選ぶ、いま聴いておきたい、知っておくべき現場のインディーバンド。


#022
「2016年を盛り上げたインディーバンドたち〆(2)」

2016年最後を締めるのは、ブルックリン以外の外せないバンド(ブルックリンは▶︎2016年のインディーバンド、パート1)。私は基本インディロックが好きなのだが、最近は、音楽のボーダーはないと言っていい。色んな音楽の要素を取り込む、多面的な部分をみせる新しいバンドたちが今年はさらに活躍したと思う。本当に好きかは、自分の目で確かめよう。

WARPAINT (ウォーペイント、LA) down tempo rock

今年のアルバム『Heads Up』も最高な、男前な女性4人組。R&Bやソウルに影響を受けたとされるが、重量感があり技巧的なリズム隊に、不安定なメロディライン。ただ、そこには確固とした意思を感じるし、シンプルに楽曲が良い。『New Song』のサビが頭から離れないのもそのせい。

http://warpaintwarpaint.com/
▶︎WARPAINT, ‘New Song’ from Jimmy Fallon show

Deerhunter (ディアハンター、Atlanta)

アルバム毎にどんどん進化するが、今年はサックス/キーボード、パーカッション・プレイヤーを加え、オーケストラの如き、アレンジを変え、真骨頂な楽曲を作り上げた。ライブはアルバムと違うアレンジなので、一曲で何通りも楽しめるのが彼らの魅力。ブラッドフォードの転がるような才能には目を見張る。

▶︎Deerhunter, ‘Snakeskin’

Samaris (サマリス、Reykjavik, Iceland) electro

アイスランドでは、こういう神秘的で才能あるバンドが山ほどいる。最新アルバムで大人の階段を一段上った、クラリネット、DJ、ボーカルの美男美女トリオのショーは、美しく、切なく、心の底に訴えかける。まだ20代前半でこれは…末恐ろしい。流石、ビョークを生み出した国。

▶︎samaris, ‘Wanted 2 say’

▶︎samaris, ‘Góða Tungl’

GKR (Reykjavik, Iceland) hip hop/ rap

アイスランドは音楽の宝庫だが、アメリカには情報が届かない。アイスランド現地で発見したバンドがGKR、弱冠20歳の銀髪カラフル・ラッパー。聞き慣れないアイスランド語だが、音の響きがミステリアスで心地よい。彼のライブでは、みんなが揺れて揺れてハッピーになる。

‘MORGUNMATUR’
▶︎samaris, ‘Wanted 2 say’

 2016年、外せないインディーバンドを綴ってきたが、私個人の2016年ベストアルバムはBeyoncé ” Lemonade”と David Bowie ” Blackstar”である。Beyoncéのコンセプトと映像、ライブ・パフォーマンスの質の高さは、エンターテイナーとしてミュージシャンとして一流である。デビッド・ボウイは、今年の話題の一つ(RIP)、最後のアルバムは、長きに渡る彼のキャリアを証明する内容で、一曲目から最後まで、美しく悲しい、彼の人生の謎掛けを解いていく。インディーバンド好きな自分が、これらを好きになるとは思っていなかった。そう考えると2016年は、インディとメインストリームの境界の風通しが良くなり、バンド/ミュージシャンそして、オーディエンスの質が上がり、バラエティに富んだ作品が生まれたのだろう。
 2017年もこの傾向は続き、良いものは良い、悪いなら良くしよう、と工夫を凝らし、いまで考えつかなかった、自由な発想で音楽が生まれることだろう。引き続き、こういった音楽を紹介していく場になれることを願って。

▶︎#021 2016年を盛り上げたインディーバンドたち〆(1)」

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サワイ ヨウコ/Yoko Sawai
ニューヨーク在住歴17年の音楽ライター。音楽イベント企画、メディアコーディネイト、レコード・レーベル経営(コンタクト・レコーズ)。ブルックリン・ベースのロックバンド、ハード・ニップスでも活躍。hardnipsbrooklyn.com

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