世界が未だデビッド・ボウイの死に立ち直れていない中、今月またしても私たちは音楽界のアイコンを失ってしまった。
プリンスである。代表曲「パープルレイン」で世界的ヒットを打ち出し、マイケル・ジャクソンやマドンナに並ぶ80年代のポップアイコンの一人であったマルチミュージシャン。
そんな彼に惹かれた一人の男が7年前からせこせこと作っていたジン『The Prince Zine(プリンス・ジン)』を今回は紹介する。
オレゴン州ポートランド在住のジョシュア・ジェームス・アンバーソン(Joshua James Amberson)による一冊丸々プリンスのことを語り尽くしたジン。漫画家レイチェル・リー・カルメンが“紫”(もちろんパープル・レインから)のインクで描くプリンスは、セレブリティ文化やジェンダー、セクシュアリティを語る。
なぜどうしてプリンスに惹かれるようになったのか自分でも説明がつかないというジョシュア。
「プリンスは、成功とともに面白いことを色々としてきたけど、ごく一般の人と同じように、たくさんの矛盾も孕む人なんだ。だから彼は完璧人間でもヒーローでもないと思う」と独自のプリンス論を展開する。
プリンス豆知識ページで紹介されているのは、彼は名前について(なんと本名もPrince)、身長(意外と低い157cm)、信教について、コンサート時のエピソード、自宅でパジャマダンスパーティーを開いたことなどなど、とっておきのプリンス雑学が身につく。
そしてプリンスのアルバムを、隠れ名曲や一番良い歌詞の一節などから多角的に分析するコラムも。
57歳という若さでこの世を去ってしまったプリンス。彼が音楽界やポップカルチャーに遺したものを再訪したいという方、こちらから。
[nlink url=”https://heapsmag.com/?p=10350″ title=”週4のライブハウスから、現場のミュージック「#007 ニュージャージーをなめるな!『Screaming Females (スクリーミング・フィメールズ)』(独断と偏見でインディーバンドを選びます)”]
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All images via Joshua James Amberson
Text by Risa Akita