5秒で装着、自転車乗りの通勤ツール。愛車やシェアバイクを〈eバイク〉に変換、走行距離をあげてCO2排出量を削減せよ

マイバイクにも、シェアバイクにも、レンタルバイクにも5秒で取りつけ。あっという間に、電動アシスト自転車に早変わり。
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ペットボトルサイズに折りたためる「キャップ帽型の自転車乗り用ヘルメット」に、“世界で最も安全”を自負する「かわいい自転車マークの自転車用強力レーザーライト」。近ごろ活気づく都会の自転車乗りに寄り添ったアイテムに、新顔が登場。

今回は5秒でスッと装着でき、運転後はサッとリュックにしまえる「愛車を電動アシスト自転車にする変換ツール」。しかもこれで自転車乗りを増やし、環境改善を目論んでいるという。

たった5秒。はめるだけで愛車を“eバイク”にする「クリップ」

 自転車通勤ってのはいいもんだ。エクササイズ効果で健康的、CO2も排出せずエコフレンドリー。が、立ちはだかるは、上り坂に長距離運転。体力的な厳しさに直面すると心が折れがちだし、何とか乗り切るもオフィスに着く頃には汗だく…では困る(特にこれからの季節) 。モーターが走行を補助してくれる電動アシスト自転車であれば、ペダルを漕ぐ負担が軽減され、上り坂や長距離運転も楽にしてくれる。けど普通の自転車に比べて結構高額(一般自転車と比べて5〜10倍以上の価格)だし、デザインのチョイスも限られてくる。あぁ、すでに毎日乗っている愛車を瞬時に電動に変えられたら…?

「朝10時の会議に汗だくで登場、なんて誰だってしたくないですよね」と、都会の自転車通勤者をエンパワメントするスタートアップが「CLIP(クリップ)」。彼らが開発したのが、どの自転車も瞬時で電動アシスト自転車に変身させてしまう変換ツール、「クリップ」だ。450ワットのモーターが直接タイヤに擦れ、動力を伝えることで自転車の走行を助ける仕組み。冒頭のキャップ帽型ヘルメットと同じく、自転車通勤者の多いニューヨークのブルックリンにて産声を上げた。

 クリップの取りつけは瞬時で、前輪を支えるフレームにスッとはめるだけ。複雑な工程も工具も体力も要らず、実演動画では、一般の自転車が〈eバイク〉になるまでかかったのは、たったの5秒だった。さらに、どの自転車にも装着可能だから、専用の新車に乗り換えることなく自前の愛車を引き続き愛用できるほか、シェアバイクやレンタルバイクにも使いまわせる。1.7キロと軽量ゆえ、目的地到着後は取り外してリュックにしまえば盗難の心配もない。


 と、自転車乗り諸君から聞こえてきそうなのが「同じような変換ツール、前からあったぞ?」。確かに近年イギリス発「Rubbee(ルビー)」を先駆けとし、多くの変換ツールが登場してきた。しかしルビーは重くかさばり、改良品のルビーXが登場するも2.8キロとまだやや重い。他にもドイツ発の「add-e(エディー)」、これは自転車の部品を取り外してから専用の部品を取りつける必要があったり、「EvoWheel(エボウィール)」も前輪を交換する必要がある。「bimoz(ビモズ)」は整備に慣れている人でも約20分と手間がかかっていた。その中で「装着スッと5秒、持ち運び簡単」なクリップはeバイク変換ツール界の革命児といえよう。

 クリップと連動する専用アプリも開発中とのこと。「毎朝の自転車通勤は、環境のためにあなたができる最善なことの一つです」と、アプリでは、車ではなく自転車に乗ることでどれだけのCO2排出を削減できたかを逐一チェックできる。

 クリップというツールで、ペダルを漕ぐ労力を減らし運転を快適にすれば、自転車通勤者は自然と増える。自転車通勤車が増えればCO2排出量を抑えられ、無理に努力や我慢をせずとも環境改善に繋がっていく、という目論見だ。2030年までに、世界での自転車通勤者の走行距離を、現在の6パーセントから11パーセントに増加させる試みで、これが実現すれば、都市交通によるCO2排出量は世界全体で7パーセントの削減に繋がるのだという。

 先月、目標金額を上回ったところでクラウドファンディングが終了した。今年12月には約6万7,000円(599ドル)で限定50個を出荷予定だ。都会のサイクリストに向けて開発されたクリップは、ペダルを漕ぐ負担を減らすことで自転車通勤へのハードルを下げ、上り坂でのスピードと環境改善へのギアを1段上げてくれる。

All images via Clip Press Kit
Text by Yu Takamichi
Content Direction & Edit: HEAPS Magazine

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