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  • Mar 26, 2016
週4のライブハウスから、現場のミュージック「#003 心に染みる痛さ。ジャングリー・ガレージポップ Dum Dum Girls」(独断と偏見でインディーバンドを選びます)
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ニューヨーク在住17年、週に4度のライブハウスを欠かしたことはない。
行ったライブハウスの数はもはや200を越える…(と思う)。
そんな音楽ライター、サワイ・ヨウコが独断と偏見で選ぶ、いま聴いておきたい、知っておくべき現場のインディーバンド。

#003 心に染みる痛さ。ジャングリー・ガレージポップ!
「Dum Dum Girls」

Dum Dum Girls(ダムダム・ガールズ)は、カリフォルニア、ロサンゼルス発で、ギター・ヴォーカルのディ・ディ(クリスティン・ウェルシェズ)を中心に4人で結成されたガールズ・ロック・バンドである。抜群の歌唱力に、レトロ・ロックな音がかっこいい。

数年前、いまは亡きブルックリンのブルアー・フォールズ(現グランド・ヴィクトリー、かなり小さいDIY会場)で初めて彼女達を見たとき。全身身黒、ミニスカ、シマシマ・ストッキングで、見た目のインパクトにも圧倒されたが、何より彼女の切なさ漂う「痛い」感に目が外せなかった。その後、セカンド・アルバム『Only in Dreams(オンリー・イン・ドリームス)』を出した頃には、大きなフェスティバルや大会場で目にするようになったが、彼女が見せる「痛い」感はそのままだった。彼女の歌は、心にグサッとつき刺さり、跡が残るのだ。彼女の痛々しげな声なのか、はたまた音楽なのか、ショーの後は一週間ぐらい彼女の歌が頭の中で回っていたものだ。

ディ・ディはずば抜けて歌が上手い。歌詞もよい。『Only in Dreams』は、彼女の母の死がテーマなのだが(その母の写真はファースト『I will be』に使われてる)、涙を流しながら、全曲を暗記してソラで歌えるようにまでに…。

ちなみに、Dum Dum Girlsというバンド名は、イギー・ポップの曲『Dum Dum Boys』とヴァセリンズのアルバム『Dum-Dum』から来ている。
彼女は時にDJ Kristin Kontrol(クリスティン・コントロール)としても活躍しており、そこでかける音楽は、エレクトロやロックなど。80年代ダンス・ポップに影響を受け、彼女が培ってきた経験とセンスを活かすと、レトロで心地よい彼女風ダンス・ミュージックになる。そこにもやはり彼女の「痛さ」が彷徨い、私たちはそれに惹きつけられるのかもしれない。

Dum Dum Girls / dumdum_girls

Text by Yoko Sawai

サワイ ヨウコ/Yoko Sawai
ニューヨーク在住歴17年の音楽ライター。音楽イベント企画、メディアコーディネイト、レコード・レーベル経営(コンタクト・レコーズ)。ブルックリン・ベースのロックバンド、ハード・ニップスでも活躍。hardnipsbrooklyn.com

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